CMoQはどうして必要?

CMoQ(CMQ)は梁の中間荷重を表現するうえで重要な考え方です。しかしながら、実際にどのような計算を行っているか意識していない方も多いのではないでしょうか。今回はそんなCMoQについて説明したいと思います。

CMoQとは?

ご存知の方も多いと思いますが、まず前提としてCMoQとかはなにか?という点について説明します。

CMoQとは、主に大梁に作用する分布荷重を考慮するための荷重の与え方です。一般に建築構造で行われている応力解析においては、部材の交点にあたる節点位置に対して力のつり合いを解き、変位を算出します。そのため、梁の中間に荷重が作用する場合にはそこで節点を分割しない限りは外力として考慮することができません。ただ、中間荷重のために部材を分割するのは現実的ではありません。さらに等分布荷重であったりする場合には、分割数をどのようにすべきか判断がつきません。こういった問題に対し、部材を分割することなく中間荷重を考慮するために用いられているのが、CMoQと呼ばれる荷重の与え方です

 

 

CMoQはそれぞれ C:固定端モーメント, Mo:単純梁の中央モーメント, Q:固定端せん断力を表します。単純梁や両端固定梁など、各荷重分布に応じたC,Mo,Qは教科書で見たことがある方も多いのではないでしょうか。なお、プログラムによってはQの代わりにQo(単純梁のせん断力)を扱うものもあるようですが、CMoQ荷重による計算を解くうえでの手順に変わりはありません。

 

CMoQの実際の計算手順

実際の計算は構造計算プログラムに任せることがほとんどだと思いますのでこのプロセスを意識することは通常はありません。ただし、解析結果を判断するうえでどのようなことが行われているのか理解することには価値があると思います。

Step:1 固定端モーメントを初期応力として部材に設定する

理論的に計算されたCMoQのうち、C,Qを部材端の初期応力として設定します。Cを端部のモーメントにQを端部のせん断力にそのまま設定しているだけで外力として与えているわけではないため、当該大梁の応力のみが発生します。周辺の柱梁には応力が発生しないことになるため、この時点では節点周りのモーメントはつり合いません。

 

Step:2 固定端モーメントを解除する節点モーメントを節点に載荷する

Step1で不釣り合いとなっていたモーメントを節点位置に逆向きに載荷することで、モーメントの不釣り合いを解除します。この節点モーメントは周辺部材の剛比に応じて分配されます。したがって、たとえば両端ピンであれば固定端モーメントがすべて相殺され端部モーメントは0になります。逆に両端固定であれば、解除しようとして載荷した節点モーメントはすべて支点に流れるため、固定端モーメントが端部モーメントとしてそのまま残ることになります。実際にはモーメントだけでなく、両端せん断力も同様に鉛直力として節点に載荷します。

 

以上のStep:1, Step:2の応力を重ね合わせれば、CMoQ荷重による応力図の完成です。

確認のため、CMoQをそのまま作用させた解析結果と比較します。Step1,Step2の応力を重ね合わせた結果と一致することが確認できます。

 

 

まとめ

まとめると、CMoQとは以下のような計算に基づくことになります。

  • CMoQは線材の中間荷重を表現するためのテクニックである
  • 実際の処理は、初期応力+節点モーメント(節点荷重)で表現される

 

今回使用したソフト RESP-D


時刻歴応答解析による設計を支援する統合構造計算プログラム

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