柱の回転角度の注意点

最近ユーザー様から頂いたお問い合わせに関する記事です。

RESP-Dでは、柱を任意の向きに入力できるよう、回転角度の設定があります。
設定は以下の画像の赤枠の箇所になります。

 

一見基本的な機能で特に悩むことなく使えそうですが、RESP-Dの仕様上、柱に回転角度を設定した場合、以下の注意事項があります。

  • 剛域、危険断面位置などの設定も柱と一緒に回転する。
  • 応力図は全体X軸に対して部材y軸方向、全体Y軸に対して部材z軸方向の柱の応力を表示する。


全体軸と部材軸の関係

そのため、以下に示す応力図においてX2軸の中柱を90度回転させた場合、その柱は加力直交方向の応力を表示することになり、応力がほとんど発生していないような応力図が表示されます。

<

p style="text-align: center;">
中柱の回転なしの場合

 

<

p style="text-align: center;">
中柱の回転角度を90度に設定した場合

※柱の断面形状を正方形にし、X方向とY方向で同じ断面性能となるようにしています。

柱に回転角度を設定した場合には、上記の点にご注意いただけると幸いです。

 

柱の回転角度とH鋼の向き

余談ですが、H型鋼の柱は強軸の向き(ウェブの向き)を指定することができます。

C1:強軸方向をY軸方向に向けた柱,C2:強軸方向をX軸方向に向けた柱

上記を踏まえると、H型鋼の柱を配置するときには、HXの断面を90度回転させるよりも
HYの断面を回転させずに用いるほうが何かと都合が良いと思われます。

 

今回使用したソフト RESP-D


時刻歴応答解析による設計を支援する統合構造計算プログラム

詳細はこちらから

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です