架構部と履歴ダンパーを分離した質点系モデルを作成したい

履歴型の制振ダンパーを持つ制振構造を質点系モデルとする場合には、架構部の塑性化と履歴ダンパーの塑性化のタイミングが大きく異なります。また、RC 建物に低降伏点鋼のダンパーが入っている建物を質点系モデル化する場合は架構部とダンパー部でそれぞれ武田型、標準型と異なる履歴則を採用する必要があります。そのような場合、立体モデルで荷重増分解析を行った結果から、架構部の負担せん断力とダンパー部の負担せん断力を分離し、それぞれ異なる層復元力特性をもつばねを定義し並列配置するようなモデル化を行います。このモデル化は、「パッシブ制振構造設計・施工指針」によると「ダンパー分離モデル」と呼ばれる方法になります。

【ステップ】
1. ダンパーを含むモデルを作成し、荷重増分解析まで実行します。
2. 「計算条件-層復元力特性の設定」を開き、「質点間ばね定義」に履歴ダンパーの行を追加します。
3. 架構部、ダンパー部の骨格曲線を確認し、Q-δ曲線とのフィッティングを調整します。
4. ダンパー部の減衰定数を 0%に設定します。
5. 質点系振動解析条件で「間柱型ダンパーのモデル化」を設定します。
6. 質点系振動解析を行います。

5_bunrimodel

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5_架構部と履歴ダンパーを分離した質点系モデルを作成したい

今回使用したソフト RESP-D


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